昔の大映映画をみた。1962年の映画だって。
とにかく若尾文子が美しくて、とにかく山岡久乃がお上品ぶっててよかった。
言葉が嫌味なくらいに美しくてゾッとした。多分嫌味なんだろうけど。
ブラックユーモアというのか?気の毒な人が1人しか出てこない映画。
あとの人はみんな小悪党って感じ。
船越英二だけが気の毒。狂気を感じるお顔をしていた。
生きるために凛として悪事を働くというか、複数の男を操る若尾文子が潔くてよい。
自分に貢ぐために横領をした男に「その分は仕えたからチャラだ」といい
「それはわたしのためではなく、あなたが自分のために行ったことだ」ともいう。
いやー、ほんと。あなたが私に気に入られたいがためにやったことですよね?
この「仕える」というワードチョイスが気に入った。
で、このしとやかな獣は誰かというと、
多分 山岡久乃なんだろうなっていう余韻を残す終わり方。
90分くらいでコンパクトやし。ああ、面白かった。